23.ホテルでリトリートを続行
タイ人にも過酷なクティ
スカトー寺を後にした私は、
日本に帰国される日本人の方と、
もうお1人、ちょうどスカトー寺から帰宅される、タイ人の女性とご一緒に、バンコクに向かいました。
このタイ人の女性は、個人で何回か、スカトー寺に修行に来られているとのこと。
初めてスカトー寺に来たときは、私と同様、クティに拒否反応が出て、
「嫌だ嫌だ」と泣いて、お坊さんに叱られたけれど、
我慢できずに、途中で逃げ帰ったそうです。
日本人だけでなく、タイ人にとっても、
スカトー寺のクティは、なかなかハードな居住環境のようです。
でもその方は、次第にクティを受け入れることができるようになり、
その後、何度も修行に訪れているとのこと。
私も、クティを受け入れるようになって、再び修行に来たいなと、勇気づけられました。
これ以降、体調不良により、タイはおろか、国内のリトリートや瞑想会にも参加することもできなくなりますが、10年も経つと、
「あのクティに、またチャレンジしたい。
その時に生じてくる、欲や感情を、あるがまま眺めたい」
と思うようになっていました。
ホテルで瞑想三昧
バンコクに着いたのですが、飛行機の便を変更できないことを知り、
当初予定した飛行機の便の日まで、1週間以上、ホテル住まいをすることになりました。
ホテルに着くと、
- 清潔な部屋
- 当たり前に出てくるお湯
などに感動して、
今まででしたら当たり前に思っていた環境にも、強い感謝の気持ちが生じました。
そして、スカトー寺に滞在中は、大分、気が張っていたようです。
ホテルに着くと、ホッとして、どっと体調不良が出てきました。
ホテルにいる間、ほとんど外出せず、
ベットに横になりながら手動瞑想したり、
調子が良いと、部屋の中を歩行瞑想していました。
スカトー寺で感じた、
- 感謝、感動
- 「これで良いんだ」という安心感、幸福感
は、ずっと続いていて、満たされながら、瞑想を続けることができました。
その後、予定した帰国の日になり、飛行機に乗りますが、
飛行機の中でもずっと瞑想し続け、
瞑想をしながら日本に帰国となりました。
とてもとても、貴重で得難い体験となった、瞑想修行でした。
お世話になった方々、
通りすがりに親切にして下さった多くのタイの方々、
出会えた人々・経験に
今でも感謝の気持ちでいっぱいです。