62.うっかり、気づきを忘れて苦しむ

 

「道」に入る体験をして以来、心はジェットコースターのように荒れ狂い、翻弄されそうになりながらも、必死で

「ただただ観察する、執着を手ばなす」

という実践をし続けるうちに、1年以上が経過していました。

 

一生分の煩悩が、まとめて生じたかのような狂おしい執着も、
だんだんと手ばなしていき、心は落ち着きを取り戻していきましたが、

今度は、内面ではなく、自分の外側で様々なトラブルが起こるようになりました。

 

大きなところでは、車の運転を始めて2か月で、右側通行脇見運転の車に正面衝突されたこと。

事故自体は大したことは無かったのですが、その後の保険会社ともめて、折衝が、大変でした。

 

また、家の賃貸貸借契約をしたものの、引っ越したら、説明と違う所だらけで住むことに支障があり、引っ越し2か月で、再度引っ越すことに。

最終的には、不動産屋・大家さんとの間で、裁判所の調停にまで至る。

(裁判所の調停、メッチャ大変でした)

 

更に、複数のクライアントさんから、やたらと非難されたり、怒りをぶつけられるようになったり。

 

小さいことでは、布団をクリーニングに出したら、そのクリーニング店が火事になり、2か月布団が戻ってこなかったり。

 

一番大変だったのは、コロナワクチンを打った後、後遺症で劇的にヒドイ体調不良に陥ったことです。

 

小さなトラブルを含めると、毎日毎日、トラブル続きで、だんだんと心も疲れてきました。

何か事が起こっても、心が整理されないうちに、次のトラブルが起こる。

 

怒りであるとか、不安であるとか、疲れとか、
そういった心の動きを、キチンと気づきを保って観察すべきところだったのですが

あまりにも次から次にトラブルが起こるので、上手く対応できずに、心はドンドン乱れていきました。

 

結局は、「執着」していたから、心が苦しくなってしまったのです。

 

・自分の思い通りになって欲しい

・事故にあいたくない

・保険会社や不動産屋さん・大家さんに、自分の言い分を理解して欲しい

・人に非難されたり、怒りをぶつけられたくない

・体調が悪くなって欲しくない etc

 

こういった欲にガッツリ執着してしまったことで、心は苦しくなってしまったのです。

 

トラブルが始まって半年間、欲にしっかり執着して苦しみましたが、半年後、我に返ります。

「髪の毛1本、コントロールできないのに、私は様々なことをコントロールしている。それでは、苦しいはずだ」

と。

 

半年たってようやく、コントロールなどできないことを、いかにコントロールしようとして、自ら苦しみを生み出していたことに、気づきました。

 

我に返り、執着を手ばなし、様々な出来事を、ただあるがまま受け入れたことで、当然ながら、心はスッと楽になりました。

 

再び、「ただただ、現象を観察し、執着を手ばなす」毎日になりました。

 

うっかり、欲にはまり込んだ半年。良い経験・教訓になりました。

 

面白いことに、執着を手ばなしたら、体調不良以外のトラブルは、ピタっと止みました。