1.感受性が強く、10歳で対人恐怖症に
感受性が強い「HSP」気質
感受性が強く、心身共に、刺激に敏感な気質を持つ方を
「HSP」(ハイリー・センシティブ・パーソン)
と呼び、ここ数年、日本でも認知度が高まっていますが、
振り返ってみると、私も子供の頃から、HSP気質だったと思います。
性格的には、かなり明るく、非常に活発でやんちゃなタイプでしたが、
五感全体が敏感で、肉体的にも苦痛を感じることが多かったですし、
人の顔色・思惑も常に気になりました。
特に、人が苦しんでいそうなことを、とても敏感に察してしまい、
自分も苦しさを感じていました。
でも、他の人々は、その人が苦しんでいることに全然気がついていない。
なぜか、自分だけが分かってしまうことに、子供ながら、不思議に思ってました。
周囲の人々の苦しみを背負ってしまっているような感覚で、
生きること自体が、重苦しく感じるようになります。
10歳で対人恐怖症を発症し、20年苦しむことに
そんな10歳、小学校4年生の時、あることがきっかけで、
「自分は人と違う、自分は変だ」
と思い込むようになります。
他の人からしたら、何てことないエピソードです。
でも、HSP気質も影響したのでしょう。
私にとっては、とても衝撃的な出来事に感じました。
今でも、その出来事は、鮮明に覚えています。
その日から、自信が持てなくなり、人からも「変だ」と思われていると、感じるようになりました。
実際、ちょっと変わった子であったと思います。
特に女子生徒は、そんな少々異質な私を、煙たく感じていた印象があります。
何となく、仲間外れにされる、ということも、増えていきました。
仲間外れにされる回数が増え、
陰で表で、悪口のようなことを言われるうちに、
人が怖く感じるようになっていきます。
同級生たちと、だんだんと、話をすることができなくなっていきました。
怖くて、緊張してしまい、声も上手く出なくなるし、何を話して良いかもわからなくなります。
人がそばにいると、恐怖で体が硬直し、汗が出るようになりました。
それまで、明るく活発で、友達と遊ぶのが大好きだったのに、
人と接することが苦痛になったことで、一人、孤独に過ごすようになります。
そのような状態が、その後、20年続きました。