24.帰国後のリバウンド
恒例のリバウンド状態
日本に帰国後も、2週間ほどは、
何を見ても、誰に会っても、強い感謝や感動が生じ、
常に心は、「これで良いんだ」という充足感に満たされていました。
けれども、徐々に、これらの気持ちが薄らいでいきます。
そして、気持ちが薄らいでくると共に、焦りや不安が生じてきました。
「せっかくタイまで修行に行ったのに、また、元のネガティブな状態に戻りたくない!」
そんな欲が強すぎて、焦り・不安という苦しみが生じたのですね。
全ては「無常」ですから、
- 気持ちが変化していくことも、
- 欲があれば、焦りや不安が生じることも、
ごくごく当たり前のことです。
ただ、放っておけば良いだけです。
欲があれば、欲に気づいて手ばなせば、再び心は静まります。
でも、当時は、この当たり前の真理を、全く理解していませんでした。
「また苦しみたくない!
感謝や充足感に、満たされていたい!」
そんな想いに、執着していしましました。
執着すれば、苦しみが生じます。
当然ながら、だんだんと苦しくなっていき、
帰国後1ヶ月もすると、
恒例の「リトリート後のリバウンド」に陥っていました。
今まで以上の苦しみ
ただ、今回の瞑想修行は、今までの国内リトリートに比べると、大きな体験であったため、
心も大きく動き、気づいたこともたくさんありました。
そして、
「これだけの経験をしたのだから、
心は変わっているはず、変わっていて欲しい。
苦しみは小さくなっているはず、小さくなっていて欲しい」
という欲も、一際大きいものでした。
ですから、今までのリトリート後のリバウンドよりも、
はるかに大きな苦しみを、長期間、感じました。
帰国後、数ヶ月から1年近くは、タイへ行く前より、むしろ苦しく感じるようになりました。
そして、タイに行ったことで、身体にも無理をさせてしまったのか、
体調は帰国後から、かなり悪化していきます。
だんだんと、日常生活に支障が出るようになりました。
結局、タイの瞑想修行に行った1年後に、
私は、再び、職場を休職することになりました。