57.強い強い出家願望
一生分の煩悩が、あふれ出ているかのような期間。
出家願望も、とてもとても強く生じました。
こんなにも出家したいのに、何で私は出家できないんだ!
40年以上、在家の生活を頑張ったのだから、精一杯、頑張ったのだから、もう、いい加減出家させてくれ。
私は、出家したいのだ!
人の為、社会の為にも生きたい。
でも、その前に、出家させてくれ。
それが、どれだけ自分勝手なことだろうと、出家したいんだ。
今の生活に大きな不満は無いし、
一人暮らしで自由業だから、好き勝手に修行できるし、
カウンセラーという仕事を通して、毎日毎日、心を成長させて頂ける。
本当に恵まれていて、ありがたい。
でも、私は、こんなに余分で贅沢な物資に囲まれた生活は、いらないんだ。
ある程度、良い住居に住み、欲しい物は自由に手に入り、家はもので溢れ、便利で快適な生活。
自由業だから、時間も自由に使える。
望めば、好きなだけ遊ぶことだってできる。
でも、そんなもの、私はいらいない!
こんな便利な生活はいらない!
美味しい食べ物、テレビも、ネットもいらない!
私が欲しいのは、仏教だけ。
私には、仏教以上に大切で、追い求めるものは、他にない。
唯一、欲しいものは仏教なのに、それが欠けている生活。
今あるもの全てと引き換えに、仏教に囲まれた生活がしたい。
サンガ(出家僧の集団)に入りたい。
同じ志を持ち、精進する仲間と、共にいたい。
必要最低限な物資の中で、質素に生活し、
朝は読経し、昼間は瞑想や作業をし、夜は、また読経する。
ただ、それだけの生活をしたい!
出家して、ある程度満足したら、ちゃんと人の為、社会の為に生きるから、一度、出家生活をさせてくれ!!
現状をあるがまま、受け入れなければならない。
すぐに出家できないのだから、今の生活を受け入れるしかないのは分かっている。
でも、出家したいんだ!!
時に、ボロボロ泣きながら、出家生活に恋焦がれる気持ちが、あふれ出ました。
体調的にも出家できるような状態では無いですし、
ちょうど、コロナが始まった時期で、タイに行くことはできなくなった時期でした。
(日本で出家したい所が無いので、出家するならタイしかないと、思っていました。)
「仕方が無いのだ」と欲を手ばなせるようになるまで、
この狂おしい出家欲も、数ヶ月続きました。