2.仏教に惹かれ、出家願望のあった子供時代

 

私の家は、一般的な日本家庭と同じで、それほど、仏教色が強い家ではありません。

仏壇があったり、お盆やお彼岸にお墓参りする、

仏教との関わりは、その程度のものでした。

 

一方で、母方の親族は、皆、クリスチャン。

 

祖母も、伯母も、いとこも、クリスチャンで、

特に、祖母と同居していた伯母は、

若いころ、修道院に入ることも考えていたほどの、熱心な信者でした。

 

祖母の家に行けば、聖書や十字架は、当たり前に置いてありましたし、

伯母から、よく、キリスト教の教えも聞いてはいました。

 

 

更に、私の幼馴染の家が、教会でした。

お父さんが、牧師さんだったのです。

 

私は、幼馴染と遊ぶために、日常的にその教会に出入りしていましたし、

牧師さんが私を可愛がってくださったので、

ここでも、キリスト教の教えを、よく耳にしていました。

 

それだけ、キリスト教が身近だったにも関わらず、私はキリスト教には全く興味がありませんでした。

 

そして、不思議なほど、小さい頃から、仏教やお坊さんに、強く惹かれていたのです。

 

お寺が大好きで、お寺に行くと、自分の故郷に帰ってきたかのような、懐かしさを感じました。

 

中学生の時、20歳くらいの若いお坊さんが、お寺にいるのを見て、

「良いな。羨ましいな。
私も学校を卒業したら、出家をしたい!」

と、憧れの気持ちが沸きあがりました。

 

今も出家願望は非常に強いですが、この時が、出家に憧れた初めての場面でした。

 

また、中学三年の修学旅行では、定番の京都奈良に行きましたが、

比叡山延暦寺を訪れ、多くのお坊さんを見たときに、

延暦寺の少し厳格な雰囲気に触れたとき、

 

 

「私も、こんな厳しい環境で修行したい。
出家して修行するんだ!」

 

と強く思いました。

 

残念ながら、未だにその夢は叶っていませんが、

大人になって仏教と縁が出きた時、

 

「子供の頃から、自分は仏教を求めていたのだ」

と、とても納得感がありました。